祝い肴
2021年1月3日
おせち料理はずっと手作りで、失敗もしますが、我が家の味でした。
世界中のごちそうがいつでも食べられる今、華やかなお料理ではありません。でも昔から一品ずつに、新年の夢を込めた意味があります。
おせちの前には、祝い肴三種をお屠蘇とともに戴きます。我が家では、昆布、干烏賊、田作り。昆布は喜ぶから「子孫繁栄」。烏賊はとも白髪で「健康長寿」。田作りは小さくても頭から尾がついて「五穀豊穣」を願うものでした。
昆布にはうま味グルタミン酸と水溶性食物繊維が多いです。干烏賊にはタウリンという水溶性のアミノ酸が多くコンビニの栄養ドリンクにも入っています。田作りと呼ぶ煮干しはカタクチイワシの稚魚を干したもので、タウリンもありビタミンDとB12、カルシウム、鉄が含まれます。いずれも蛋白質が60%以上で糖質がほぼゼロなのです。
今年は祝いの集まりをしませんでしたので、サボりました。アレンジして、昆布と田作りはオリーブ油で炒めて。純米樽酒を我が家の記念グラスで少々。数品とお雑煮だけで。2022年のお正月こそは人々が心から祝い肴で祝えますように。