忘れられない患者さん 1 8月 2022 冬休みに 40代のKさんは、溌溂として笑顔いっぱいで「ちょー忙しいんです」とおっしゃる男前の女性です。 高校大学と外国で勉強されたので、日本食を外国に輸出する最前線にいます。会社を出るのが10PM。食事は不規則で15分で食べる。睡眠4時間とか。それでも「仕事が楽しいです」といつもおっしゃいます。 そんななかで… 続きを読む
身体にいい食事は 1 8月 2022 いちじく 幼かった夏、年上の姉が庭の木から色づいた実をもいで、ぷちぷちした果物を食べていました。「みみちゃんはいらない」。割れそうな皮から白い液がこぼれ、実はふにゃっとしています。美味しそうに食べている姉が大人にみえました。 年をとってようやく、ほのかな甘みとみずみずしさが好きになりました。 紅いぷちぷちは、… 続きを読む
忘れられない患者さん 12 6月 2022 楽しんで Sさんはグローバル企業の日本本社で重職にあります。定期的に北海道から沖縄と回ります。海外出張もあります。食事の制限はしていませんでした。気が付いたら100㎏超えていました。 コロナ禍になりました。すべて在宅ワークです。web会議は全世界で 時差のため9-10PMから深夜です。週2ー3回。海外出張は無… 続きを読む
身体にいい食事は 12 6月 2022 夏の 幼い頃、菜園で採ってきて、と言われ汗をかきながら細道を走りました。トマトの赤い色、きゅうりの緑色に、陽ざしが照りつけていました。 今は一年中ありますが、夏になると美味しい。 見慣れた形からミニトマトまで、大きさの種類が増えました。甘くなりました。ミニトマトは潰れずお弁当に最適で、感心します。 トマト… 続きを読む
忘れられない患者さん 17 5月 2022 お父さんのお弁当 それは夏のことでした。40歳代のYさんの奥様が、わずか1年余りの闘病で稀な癌で去られて、高校生と小学生の3人のお子さんが遺されました。 Yさんは体重100㎏以上でラグビーをする100年続く会社の役員です。順風だった40代で突然訪れた困難でした。 夜1時に子供たちを寝かせて布団に入っても眠れません。朝… 続きを読む
身体にいい食事は 17 5月 2022 筍 故郷の、実家の庭に小さい竹林がありました。 20代に、親戚の山で1回だけ筍を掘らせてもらったことがあります。あの強い美しい竹林の育つ前は、食べられる筍だったと、びっくりでした。 4月5月は、筍をいただくのが楽しみです。 若い頃は余裕がなく、水煮を買って料理しました。歳をとると、自然のままのアクや保存… 続きを読む
忘れられない患者さん 21 3月 2022 無理はしてない 2年前の秋。コロナの波が少し落ち着きgo to travelやeatがあり、ひとときほっとした頃でした。 健診でコレステロールが高くなってと、Kさんが受診されました。 コレステロール値はすでに薬を飲む適応でしたが、初診時から「薬はちょっと(飲まない)。自分で努力します」質問を沢山され熱心でした。 K… 続きを読む
身体にいい食事は 21 3月 2022 冬の常備 松前漬けが好きです。 お醤油、日本酒、みりんでただ混ぜて漬けておくと熟成してくれて楽です。 やはり夏でなく冬になると冷蔵庫の常備菜です。最近は塩味を薄くします。 松前という名前からも昆布が主役。スルメイカ、人参がお付き添い。お正月は数の子が入ります。 昆布はヨウ素(ヨード)という甲状腺ホルモンを合成… 続きを読む
忘れられない患者さん 29 11月 2021 だから Bさんは20年前、20歳代でカルフォルニアに住んで仕事をしていました。食べ歩きが好きだったのでアメリカにいる間に、60㎏台だった体重が100㎏を越えてしまいました。 ダイエットをして、30歳過ぎで帰国時には80㎏代でした。ところが日本でも食に関係した仕事を任されたので、フランス料理やイタリア料理と高… 続きを読む
身体にいい食事は 29 11月 2021 銀杏 茶碗蒸しに一つ入っているだけで、貴重な存在感があります。焼くと香ばしい。 子供は食べなてはいけないと言われます。苦味、甘み、もちもち感、大人の味わいです。 それもそのはず。食中毒情報センターに登録されている銀杏食中毒があります。 銀杏にはビタミンB6に似た成分が在りB6が減ります。胃腸炎などでビタミ… 続きを読む