桜餅 身体にいい食事は

桜餅

もち米がほんのりピンクのあんこ餅に、塩味で香りがいい桜の葉っぱ。葉っぱは食べても食べなくてもいいそうです。 私が食べていたのは関西風だと知りました。関東風はクレープのような生地です。物心ついた時からの、桜餅を食べた、桜の咲くころの思い出は特別なものばかりです。 ふるさとの小高い丘の坂道は桜並木でした…
伝える 忘れられない患者さん

伝える

10年前の3月11日、東日本大震災が起こり、福島原発から白い煙が出ているのを見て私は息をのみました。患者さんTさんが私に言われた言葉を想い出したのです。 当時頂いたご家族の許可に添って伝えたいと思います。震災後、核科学者であるTさんが1995年に福島第一原発事故をただ一人「想定」していた論文を書かれ…
うど、ふきのとう 身体にいい食事は

うど、ふきのとう

小学生の頃から、この季節には早春賦という歌が好きでした。「春は名のみの風の寒さや 谷の鶯歌を想えど 時にあらずと声もたてず時にあらずと声もたてず」亡き母と祖母と一緒に弾いて歌った思い出が詰まっています。 もうすぐ春、の想いには、花のつぼみ、風の香り、暖かな日差し、4月で年度が新しくなる生活の変化など…
居酒屋 忘れられない患者さん

居酒屋

その患者さんQさんは生粋の江戸っ子で長年大工として腕を振るってきました。健診で見つかった胃がんを手術した後、半年ごとに3回、転移による腸閉塞を起こして、食事が摂れなくなりました。 「お腹が張った痛みと吐き気を摂ってほしい、それだけですよ」と無口で投げやりでした。お薬でそれがとれると「正月は、ちょっと…
白菜 身体にいい食事は

白菜

お天気の良い日に、白菜4分の1カットを内側をおひさまに向けて干します。2日後に、本鰹の細かいもの、塩昆布、昆布茶、お醤油数滴、ゆず、を入れて2時間。で出来上がりだそうです。 というのも、74歳夫がつくるからです。白菜4分の1カットが40円だそうです。 夫は九州生まれで、何十年前の実家は、女性が居間の…
いつか 忘れられない患者さん

いつか

コロナ感染が世界中で広がり始めて、1年以上が経ちました。世界の多くの国々で、感染は治まっていません。ロックダウンの国があります。 医療者としては、自身が細心の感染防止をして日常を暮らしています。診療するときに、感染に関して患者さんを護るように必死です。 でも、患者さんお一人お一人に相対すると、皆さん…
黒人参 身体にいい食事は

黒人参

ふるさと納税でいただく無農薬野菜のなかに、真っ黒い小さな人参がありました。初めて見ました。くろい、、綺麗なオレンジや赤い人参なら見慣れてます。何のお料理にしましょう捨てようかしらと思いました。 いやいや、五目大豆を作ろうとしていたので、大豆、昆布、ごぼう、こんにゃくの鍋に皮を剝かずにさいの目に切って…
想う 忘れられない患者さん

想う

その患者さんCさんは作家でした。地元の新聞に闘病記が連載されていました。 『病棟では外来患者の電話相談に24時間対応しています。「夜中に痛みが止まらない」私は数回電話をしました。主治医はそのたびに電話で直接指示をくれました。これは患者にとって安心できる有難いシステムです。』 私は聖路加のとき、電話の…
身体にいいお肉 身体にいい食事は

身体にいいお肉

海辺で育った私は、やはりお魚が好きです。でも、新鮮なお魚が高価な都会で育った娘たち世代は、お肉が好きです。 美味しい牛肉を見つけました。 御主人がアメリカの キャッシュバレーと言う標高1500mの渓谷に、東京ドーム4個分の牧場をつくり、のびのびと牧牛を育てています。2歳まで自然の牧草で赤身が作られ、…
ひとすじ 忘れられない患者さん

ひとすじ

私の父は8歳で感染症にかかり、抗生剤のないときで骨髄炎になり、びっこになりました。小さい頃「お前のとうちゃん変な足」といじめられました。私は小さい時から父の靴下を履かせるのが朝の日課でした。 「脚悪きわれの今でも見る夢は運動会で走る夢」父の晩年の俳句です。 父の骨髄炎は亡くなるまで毎年梅雨の頃、高熱…