身体にいい食事は 3 1月 2021 祝い肴 おせち料理はずっと手作りで、失敗もしますが、我が家の味でした。 世界中のごちそうがいつでも食べられる今、華やかなお料理ではありません。でも昔から一品ずつに、新年の夢を込めた意味があります。 おせちの前には、祝い肴三種をお屠蘇とともに戴きます。我が家では、昆布、干烏賊、田作り。昆布は喜ぶから「子孫繁栄… 続きを読む
忘れられない患者さん 18 12月 2020 明日また 世界中で日本各地で、感染が拡がっています。漠然とした不安と緊張が消えません。 どの時代でも、病気のかたは奇蹟を信じて闘っています。 そのかたは、新聞社の社会部の記者として時のロッキード事件やオウム事件にかかわられ多くの著書がありました。がんとわかってからも「原稿を書く」ことを諦めませんでした。 抗が… 続きを読む
身体にいい食事は 18 12月 2020 おだし 昔から家庭では、日本食にお出汁は欠かせませんでした。 いつの頃か、顆粒出汁ができ粉状を包んだパックができました。昔のようにお出汁をとるのが当たり前でなくなりましたが、実はお出汁をとるほうが楽なのです。何より美味しいです。 昆布とカツオ節と干し椎茸を1Lの水用のポットに入れて、冷蔵庫に保存しておくと、… 続きを読む
忘れられない患者さん 30 11月 2020 傍にいてほしい 駅までの道に銀杏の葉が落ち始めました。12月になったと感じます。もう一年の最後です。 「愛する人が傍にいてほしい」 健康な30-60歳台の男女のどんな人生の最後を迎えたいかという質問への答えです。多くの人にとって、叶えることはなかなか難しいのが現実です。 その患者さんは私の5歳からの幼馴染でした。当… 続きを読む
身体にいい食事は 30 11月 2020 おにぎり 診療所の向かいの銀座四丁目三越伊勢丹デパート地下、食品コーナーを歩くと楽しい気持ちになります。 季節の香りがします。その季節の色んな思い出が蘇ります。 聖路加病院のとき、もう口からお食事を頂けなくなった患者さんのお部屋に、いつも料理番組がTVで流れていました。「眼で食べてるんです。」と仰っていました… 続きを読む
忘れられない患者さん 16 11月 2020 ありがとう その患者さんD子さんは10歳台のお子さん3人のお母さんでした。 進行した胃がんが見つかって2年後経ち、痛みと吐き気を抑えるための入退院を繰り返していました。 授かった最初のご長男は軽い知的障害を持っていました。D子さんは私におっしゃいました。「こんな時家族みんなが長男の笑顔で救われます。だからずっと… 続きを読む
身体にいい食事は 16 11月 2020 ぬか漬け 数年間ぬか床を、確かカタログハウスの物を使っていました。家族に好評でした。 しばらくサボっていて有機糠、無添加のものを見つけて作りました。糠を洗わず食べても良いです。今日のお昼は旬の蕪ときゅうりです。きゅうりは6時間ほど、蕪は倍位。浅漬けでも糠床の香ばしい独特の香りでぱりぱりいただけます。 昔は、精… 続きを読む
忘れられない患者さん 2 11月 2020 あるノート その73歳の男性は治らない癌のために気管切開をして声をだすのが困難でした。私は毎日ノートに筆談をして会話をしました。当時の許可を得て、筆談をご紹介します。 入院1か月目。「苦しい」「牢獄だ」「一日中何に向かっていきているのか」「24時間暗黒の中で生きられない」「これ以上苦しめるのはやめて」「どうして… 続きを読む
身体にいい食事は 2 11月 2020 ちゃんぽん 寒くなってきて、帰宅すると暖かいスープ、お鍋などがいただきたくなります。 九州で育った私は、長崎ちゃんぽんがごちそうでした。 豚骨出汁は家庭では難しいのでお醤油味もありました。お野菜ならなんでも、お魚の練り物、イカやエビの切れ端、豚肉。まさに「ちゃんぽん」になっていて、栄養素とビタミンがまんべんなく… 続きを読む
忘れられない患者さん 19 10月 2020 花言葉 私が20年前に出会ったのは、まだお子さんもいない仲の良い若いご夫婦でした。 御主人が癌で入院されていました。毎日昼過ぎになると奥様の運転で、ドライブに行かれるのが一番楽しいひとときでした。ある夕方ドライブの後お昼寝をされて目が覚めた時、私は急にお部屋に呼ばれました。興奮状態になっていました。 「私が… 続きを読む