高血圧とは
- 高血圧は、文字通り血圧が適正範囲を超えて高く維持されてしまう状態です。日本高血圧学会のガイドライン(2019年)では、「収縮期血圧が140㎜Hg以上、拡張期が90㎜Hg以上(診察室で測定した場合)」、または「収縮期135㎜Hg以上、拡張期85㎜Hg以上(家庭で測定した場合)」であり、家庭血圧を優先することになっています。
- 私たちの血圧は自律神経によって調整されており、刻一刻と変化しています。起床時やストレスが強いときは血圧が上がりますし、夜にリラックスしているときなどは低くなります。従って、一度血圧を測って基準値を超えていたとしても、一概に高血圧とは言えません。血圧が高い状態が継続し、血管に過度の負担がかかってることが問題となるのです。
高血圧症の主な原因
- 塩分の摂り過ぎ
- 食事でのミネラル分(カリウムなど)の不足
- 太り過ぎ(カロリーの摂取オーバー)
- お酒の飲みすぎ
- 精神的ストレス
- 運動不足
- 喫煙
- 自律神経の調節異常
- など
高血圧症の薬物治療
- 日本高血圧学会の報告では未治療のかたが44%となっています。未治療で放置していると、心臓や脳血管の病変のリスクが高くなります。生活習慣病をいくつも重ねて持っているとさらにリスクが高くなるので、ひとつずつコントロールをして負のループから抜け出すようにしましょう。
- 高血圧症を是正していくには、食事の見直しや適度な運動が重要となります。但し、こうした対策だけでは、なかなか血圧を適正値にまで下げられないことも多いのです。そのため、降圧薬を用いた薬物療法も取り入れていく必要があります。
- 降圧薬には様々な種類があります。効果にも違いがありますので、患者様の症状に応じて上手く組み合わせ、血圧が高くなり過ぎないように調整していきます。お薬を服用することによって血圧は下がりますが、止めてしまうと再び血圧が上がってしまうこともあります。
当診療所では、服用することによる良い点、服用しないことによる悪い点を考えながら、お薬を減量してゆけるように一緒に考えます。