とんかつ 身体にいい食事は

とんかつ

東京に初めて移り住んだとき、土がないのに驚きました。公園の多い都内のはずれを選び、土のある住まいを探しました。狭いながら冬は椿や牡丹の花が咲き、鶯の鳴き声がしました。 最寄りの私鉄の駅まで20分歩きます。30年前当時の新しい駅ビルが建ちました。駅ビルに珍しいとんかつ茶漬けのお店ができました。 聖路加…
笑顔って 忘れられない患者さん

笑顔って

Aさんは都下の駅に隣接する高層マンションに、ひとりで住んでいます。財務省のお役人だったご主人にがんが見つかったのは、退職の直前でした。3年間の闘病のころから、A子さんは胸に痛みが起こるようになりました。 仲の良いふたりだったのでご主人が亡くなってからは、胸の痛み、動悸のほかにも、のどの詰まり感が毎日…
茶色いランチ 身体にいい食事は

茶色いランチ

ここ1年半、昼ご飯に外食をしていません。 食欲も昔のようになく定食が食べられなくなったこともあります。お弁当箱に詰めた量も食べられません。大体、おにぎりと果物です。 お握りはふるさと産の玄米ともち麦と雑穀です。茶色い。それに、瀬戸内海のちりめんをオリーブ油で炒めたもの、九州産の古漬けたくあんをオリー…
変わられるもの 忘れられない患者さん

変わられるもの

2020年の春から、私たちの生活は変ってしまいました。 Y子さんは、外資系のマーケテイングリサーチ会社の広報の仕事。多忙なときは週5通勤もありましたが、多かった海外への出張も全くなく、ほぼテレワークでずっと家にいるようになりました。 50歳代にみえない若々しく、仕事をバリバリこなすY子さんが、銀座四…
ほしえび 身体にいい食事は

ほしえび

私は40代に、腰痛でX線を撮ったら腰椎がすでに「60歳の骨ですよ」といわれました。それ以降、腰椎を反らす姿勢に気を付けています。腰は本来後ろに反っていますが、生活の中では曲げることが多いからです。 えび、という漢字は海の老と書きます。腰が曲がった老人のようだから日本で考えたのでしょう。中国のえびの漢…
闘いは終わった 忘れられない患者さん

闘いは終わった

Hさんを初めてエレベータまでお迎えに行ったとき「ここに入れて安心しました」と仰り、微笑んで握手を求められました。そのときから、最期の時まで、一度も「苦しい」などの訴えを聞きませんでた。考えられないことです。 当時のご家族の許可を得て記載させていただきます。 Hさんは駐英大使を最後に退職されてからは執…
りゅうきゅう 身体にいい食事は

りゅうきゅう

コロナ禍になり故郷に帰っていません。デパートなどの物産展も催されなくなりました。 ですので、故郷の”りゅうきゅう”をふるさと納税で戴きました。瀬戸内海に面した故郷では、近海で取れるアジ、サバなどを醤油、酒、ゴマであえます。郷土料理と呼ばれ大分空港や料理店に必ずあります。 全国にゴマサバ、漬けまぐろ、…
いちばん 忘れられない患者さん

いちばん

故郷の幼稚園の時から高校まで、幼馴染の友だちがいます。上京して、大人になっても私が仕事で忙しすぎるとき倒れたとき、ずっと励ましてくれました。 家族みんな知りあいの田舎の街です。20年前でした。私は、倒れて休職中で故郷に帰っていました。幼馴染のお母様がとても具合が悪いと聞きました。故郷の国立病院に入院…
甘さの秘密 身体にいい食事は

甘さの秘密

通勤の道に新緑がいっぱいです。冷たい甘い飲物がおいしい季節になりました。太らないものを探して、低糖質、糖質オフ、無糖、違いがどうもわかりません。 砂糖が主体です。人口甘味料が入っています。 天然合成カロリーゼロ{エリスリトール}が主体です。人工甘味料が入っています。 果実成分以外何も入っていません …
母の日 忘れられない患者さん

母の日

数年前に亡くなった母は、生きていたら95歳です。 母は名古屋の女子医学専門学校の最終学年の夏、終戦になり、九州の故郷に帰ってきました。故郷は駐留軍に占領され、母は祖母と、山を幾つも越えた遠い村に疎開したのです。そうして、母は故郷で半年後に結婚しました。一度会って二度めが結婚式だったそうです。 女性の…